◎人間到処有青山

31日 娘が仏壇の上の埃(ほこり)を取ろうとすると、“ゴーッ”、“ゴーッ”と2回轟音。それっきり動かなくなる。2014年11月に購入した掃除機が故障した瞬間である。


「よし、買いに行こう」と。日頃から越後の英雄・田中角栄の『決断と実行』の大切さを説いているので行動力がある














 訪れたのはケーズ電気伊那店。


 色々な機種が陳列されているが高い。


 下級国民には高嶺の花。


 信州に転居して来たときは、ケーズで購入した。


 コジマと共に我が家一押しの電気店だが、現在は艱難辛苦に耐えるとき。
















 で・・・綿半伊那店でもっと安い機種を購入。疲れるので店内には入らない。


 帰宅して開封の儀。


 仏壇の高さは197センチ。背の高い娘も、椅子の上に上がって、掃除を再開。
 この仏壇は、1900年(明治33)に長岡市村松町の川勝仏壇店の職人が、我が家に2カ月間泊まり込みで造ったもの。金箔張りの一枚欅(けやき)で1000円。同時に建てた家1軒と同じ価格。現在だと2000万~4000万というところか。我が家が最も裕福だった頃の残滓(ざんし)である。


 ならず者や魑魅魍魎が跋扈(ばっこ)し、風雲急を告げる国際情勢。
 かの杜甫は、『國破山河在・城春草木深と詠んだが、売国奴や愚か者が支配するこの国。危急存亡の秋(とき)には、海外脱出も視野に、娘は英語の勉強にも取り込んでいる。
 釈尊は「人身受け難し、今已(すでに)に受く。仏法聞き難し、今已に聞く。この身今生に向かって度せずんば、さらにいずれの生に向かってか、この身を度せん」と説いている。
 せっかく得た人生。輪廻転生があるとは言っても、娘としての人生は1度きり。悔いのない人生を送って欲しいが親の願い。
 なんの力にもなれないが、人間到処有青山(じんかんいたるところせいざんあり)と説き、背中を押している。

将東遊題壁
 釈 月性
男児立志出郷関
学若無成死不還
埋骨豈惟墳墓地
人間到処有青山

将に東遊せんとして壁に題す
釈(しゃく)月性(げっしょう)
男児志を立てて郷関を出ず
学若し成る無くんば死すとも還らず
骨を埋むる豈に惟だ墳墓の地のみならんや
人間到る処青山有り

将(まさ)に東遊(とうゆう)せんとして壁(かべ)に題(だい)す 釈月性(しゃくげっしょう)
男児(だんじ) 志(こころざし)を立(た)てて郷関(きょうかん)を出(い)づ
学(がく) 若(も)し成(な)る無(な)くんば復(ま)た還(かえ)らず
骨(ほね)を埋(うづ)む 豈(あに)墳墓(ふんぼ)の地(ち)を期(き)せんや
人間(じんかん) 到(いたる)る処(ところ) 青山(せいざん)あり

男子が一旦志を立てて故郷を出た以上は
万一、学業が成就しなければ死んでも帰らぬ覚悟でいなければならぬ
なにも祖先と同じ墓地に骨を埋めなければならないという訳のものではない
人間はどこにだって活躍の舞台はあるものだ、また、どこにだって骨を埋める所はあるものだ

※青山(せいざん)
1.樹木が青々と茂っている山。
2.人が死んで骨を埋める土地。墳墓の地。死に場所。

※月性(げっしょう)。
文化14年9月27日(1817年11月6日) - 安政5年5月11日(1858年6月21日)
江戸時代末期(幕末期)の尊皇攘夷派の僧。 周防国大島郡遠崎村(現在の山口県柳井市遠崎)、妙円寺(本願寺派)の住職。 諱は実相。


※位置(店名・住所・標高・座標)

◎西友伊那竜東店
長野県伊那市上新田2717
638m
35.827673,137.959648

◎BOOKOFF PLUS 伊那店
長野県伊那市西春近2893
619m
35.813610,137.943324

ケーズデンキ伊那店
長野県伊那市西春近2692番1
620m
35.815912,137.943423

◎綿半箕輪店
長野県上伊那郡箕輪町三日町960-1
663m
35.887925,137.988200

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