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あ
愛別離苦(あいべつりく)
親愛な者と別れるつらさ。親子・夫婦など、愛する人と生別または死別する苦痛や悲しみ。
曖昧模糊(あいまいもこ)
はっきりせず、ぼんやりしているさま。あやふやなさま。
悪因悪果(あくいんあっか)
悪い行為には、必ず悪い結果や報いがあること。
悪逆非道(あくぎゃくひどう)
はなはだしい罪悪を行い、人情や常識をはずれること。また、その様子。
悪逆無道(あくぎゃくむどう)
人の道にはずれた、はなはだしい悪事。
悪戦苦闘(あくせんくとう)
(強敵にたいしての)死にものぐるいの苦しい戦い。転じて、困難にうちかとうと努力すること。
悪口雑言(あっこうぞうごん)
口ぎたなく、あれこれ思う存分に悪口をいうこと。また、その言葉。さんざんにののしること。
阿鼻叫喚(あびきょうかん)
非常な辛苦の中で号泣し、救いを求めるさま。非常に悲惨でむごたらしいさま。地獄に落ちた亡者が、責め苦に堪えられずに大声で泣きわめくような状況の意から。
暗中模索(あんちゅうもさく)
手がかりのないまま、あれこれとやってみること。暗闇くらやみの中で、手探りをして求める意から。
い
唯唯諾諾(いいだくだく)
事のよしあしにかかわらず、何事でもはいはいと従うさま。人の言いなりなり、おもねるさま。「はい、はい」の意。
意気軒昂(いきけんこう)
意気込んで、奮い立つさま。元気や勢力が盛んなさまで、威勢のいい様子。
意気消沈(いきしょうちん)
元気をなくすこと。しょげかえること。
意気衝天(いきしょうてん)
意気込みや元気が、このうえなく盛んな状態。「意気天を衝つく」と訓読。
意気投合(いきとうごう)
互いの気持ちや考えなどが、ぴったりと一致すること。気が合うことをいう。
意気揚揚(いきようよう)
得意げで威勢のよいさま。いかにも誇らしげに振る舞うさま。
異口同音(いくどうおん)
多くの人がみな口をそろえて、同じことを言うこと。また、みんなのがすること。
已己巳己(いこみき)
(已・己・巳と、それぞれの字形が似ているところから)互いに似ているものをたとえていう語。
意志薄弱(いしはくじゃく)
意志が弱くて決断することができなかったり、物事を我慢する気持ちの弱いさま。また、一度決めたことを、人の意見ですぐ翻す場合にも用いる。
医食同源(いしょくどうげん)
病気を治す薬と食べ物とは、本来根源を同じくするものであるということ。食事に注意することが病気を予防する最善の策である、また、日ごろの食生活も医療に通じるということ。
以心伝心(いしんでんしん)
文字や言葉を使わなくても、お互いの心と心で通じ合うこと。
一意専心(いちいせんしん)
他に心を動かされず、ひたすら一つのことに心を集中すること。
一期一会(いちごいちえ)
一生に一度だけの機会。生涯に一度限りであること。生涯に一回しかないと考えて、そのことに専念する意。もと茶道の心得を表した語で、どの茶会でも一生に一度のものと心得て、主客ともに誠意を尽くすべきことをいう。
一言居士(いちげんこじ)
何事にも、必ず何かひとこと言わなければ気のすまない人のこと。▽「居士」は、もとは出家した僧侶そうりょではなく、在家で仏教に帰依する男子の称。
一言一句(いちごんいっく)
ちょっとしたことば。ほんのひとこと。ことばを大切にすることのたとえ。
一言半句(いちごんはんく)
ほんの少しの言葉。ちょっとした言葉。ひとこと。
一日千秋(いちじつせんしゅう)
一日が千年(=千秋)ものように非常に長く感ぜられること。待ち遠しいこと。「―の思い」
一陽来復(いちようらいふく)
冬が終わり春が来ること。新年が来ること。また、悪いことが続いた後で幸運に向かうこと。陰の気がきわまって陽の気にかえる意から。
一族郎党(いちぞくろうとう)
血のつながりのある者と、その従者や家来。また、家族や関係者の全員、有力者とその周りにいる利益を同じくする者をもいう。
一日千秋(いちじつせんしゅう)
非常に待ち遠しいことのたとえ。ある物事や、人が早く来てほしいと願う情が非常に強いこと。一日が千年にも長く思われる意から。▽「千秋」は千年の意。
一念発起(いちねんほっき)
決心して仏信仰の道にはいること。転じて、ある事を成しとげようと決心すること。
一罰百戒(いちばつひゃっかい)
一人の罪人を罰することで多くの人への戒めとすること。
一病息災(いちびょそくさい)
一つぐらい持病があったほうが、かえって健康に気をつけて、長生きできるということ。
一部始終(いちぶしじゅう)
始めから終わりまで。転じて、こまごまとしたことまで全部。「―を語る」
一木一草 (いちぼくいっそう) 」
一本の木や一本の草まですべての意から、そこにあるすべてのもののこと。また、わずか一本の木と一本の草の意から、きわめてわずかなもののたとえ。
一味同心(いちみどうしん)
同じ目的をもって集まり、心を一つにすること。また、その仲間。
一網打尽(いちもうだじん)
ひと網であたりのすべての魚や鳥獣などを捕らえること。転じて、犯人などをひとまとめに捕らえること。
一目瞭然(いちもくりょうぜん)
ただひとめみただけで、はっきりとわかるさま。
一利一害(いちりいちがい)
利益もあるかわりに、また害もあること。一得一失。
一蓮托生(いちれんたくしょう)
よい行いをした者は極楽浄土に往生して、同じ蓮はすの花の上に身を託し生まれ変わること。転じて、事の善悪にかかわらず仲間として行動や運命をともにすること。
一攫千金(いっかくせんきん)
一度にたやすく大きな利益を手に入れること。一つの仕事で巨利を得ること。
一家団欒(いっかだんらん)
家族が集まり、楽しく談笑すること。
一気呵成(いっきかせい)
文章などを、ひといきに書き上げること。また、物事を、一気になしとげること。
一喜一憂(いっきいちゆう)
状況の変化などちょっとしたことで、喜んだり不安になったりすること。また、まわりの状況にふりまわされること。
一気通貫(いっきつうかん)
始めから終わりまで一通りそろっていること。また、最初から最後まで一貫したサービスが可能であること。
一騎当千(いっきとうせん)
群を抜いた勇者のたとえ。また、人並みはずれた能力や経験などのたとえ。一人の騎兵で千人もの敵を相手にできる意から。
一挙一動(いっきょいちどう)
ちょっとした動作・振る舞いのこと。ちょっとしたしぐさ。
一挙両得(いっきょりょうとく)
一つの行為で、同時に二つの利益が得られること。一つで二つの利益が得られること。また、わずかな労力で多くの利益を得るたとえ。
一視同仁(いっしどうじん)
すべてを平等に慈しみ差別しないこと。
一瀉千里(いっしゃせんり)
流れのきわめて速い形容。転じて、文章や弁舌などが巧みでよどみのないことのたとえ。また、物事が一気にはかどることのたとえ。物事が調子よく速やかに進み片付くたとえ。
一宿一飯(いっしゅくいっぱん)
ちょっとした世話になること。また、ちょっとした恩義でも忘れてはいけないという戒めの語。旅先などで、一晩泊めてもらったり一度食事を恵まれたりする意から。
一生懸命(いっしょうけんめい)
命をかけて物事に当たるさま。本気で物事に打ち込むさま。
一触即発(いっしょくそくはつ)
ちょっと触れただけで、すぐに爆発しそうな状態の意から、きわめて緊迫した状態や状況。小さなきっかけで、重大な事態が起こるかもしれない危険な状態に直面していること。
一所懸命(いっしょけんめい)
命がけで事にあたるさま。真剣に打ち込むさま。
一進一退(いっしんいったい)
あるいは進み、あるいは退くこと。状態や情勢がよくなったり悪くなったりすること。
一心同体(いっしんどうたい)
二人、または多くの人が心を一つにして、あたかも一人の人のように固く結びつくこと。
一心不乱(いっしんふらん)
何か一つのことに心を集中して、他のことに心を奪われないさま。一つのことに熱中して、他のものに注意をそらさないさま。
一世一代(いっせいちだい)
一生のうちにたった一度のこと。一生に二度とないような重大なこと。また、ふだんと違い際立ったことをすること。
一石二鳥(いっせきにちょう)
一つのことをして、二つの利益を得るたとえ。一つの行為や苦労で、二つの目的を同時に果たすたとえ。
一殺多生(いっせつたしょう)
一人の悪人を犠牲にして、多数の者を救い生かすこと。多くの人を生かすには、一人を殺すのもやむを得ないということ。
一草一木(いっそういちぼく)
「一木一草 (いちぼくいっそう) 」に同じ。一本の木や一本の草まですべての意から、そこにあるすべてのもののこと。また、わずか一本の木と一本の草の意から、きわめてわずかなもののたとえ。
一朝一夕(いっちょういっせき)
きわめてわずかな期間、非常に短い時間のたとえ。ひと朝とひと晩の意から。
一長一短(いっちょういったん)
人や物事について、いい面もあり悪い面もあること。長所もあり短所もあって、完全でないこと。
一擲千金(いってきせんきん)
一時に惜しげもなく大金を使うこと。大事を思い切りよく実行すること。豪快な振る舞いや思い切りのよいたとえ。一度の賭かけに惜しげもなく大金を賭ける意から。
一刀両断(いっとうりょうだん)
物事を思い切って処理するたとえ。また、物事をためらわずにきっぱり決断するたとえ。
一筆啓上(いっぴつけいじょう)
男性の手紙の冒頭に書かれるあいさつのことば。起首。簡単な手紙をさしあげます、の意。
一本調子(いっぽんぢょうし)
音楽で音の高低、音調、また語調や口調、文章などが単純で変化に乏しいこと。
威風堂堂(いふうどうどう)
態度や雰囲気に威厳が満ちあふれて立派なさま。周囲を圧するような威厳があって、おかしがたいさま。気勢が非常に盛んな形容。
意味深長(いみしんちょう)
人の言動や詩文などの表現に、非常に深い趣や含蓄のあるさま。また、表現の表面にあらわれた意味のほかに、別の意味が含まれているさま。後者は俗に略して「意味深いみしん」ともいう。
岩戸景気(いわとけいき)
昭和33年(1958)7月から、昭和36年(1961)12月まで、42か月間続いた景気拡大期の呼び名の一。神武景気を上回るところから、天の岩戸以来という意味で名づけられた。第四循環の拡張期に当たる。
院内感染(いんないかんせん)
病院の入院患者・職員・外来患者・見舞い客などが病院内で感染症にかかること。病院感染
因果応報(いんがおうほう)
人はよい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということ。
因果覿面(いんがてきめん)
悪事の報いとしての悪い結果がすぐに目の前に現れること。因果歴然。
慇懃無礼(いんぎんぶれい)
言葉や態度などが丁寧すぎて、かえって無礼であるさま。あまりに丁寧すぎると、かえって嫌味で誠意が感じられなくなるさま。また、表面の態度はきわめて礼儀正しく丁寧だが、実は尊大で相手を見下げているさま。
隠忍自重(いんにんじちょう)
怒りや苦しみなどをじっとこらえて、軽々しい行いをしないこと。また、そうするべきであるとする戒めの語。
う
有為転変(ういてんぺん)
万物が常に変化してやまないこと。「―は免れない」
右往左往(うおうさおう)
大勢(おおぜい)の人が秩序もなく、あっちへ行ったりこっちへ来たり、混乱すること。まごまごすること。
有象無象(うぞうむぞう)
数は多いが、種々雑多なくだらない人や物。ろくでもない連中のこと。多くの人々を卑しめていう。また、形があるものも、ないものもすべて。有形無形のすべて。
内股膏薬(うちまたごうやく)
一定の意見・主張もなく、あちこちに都合次第でつき従うこと。また、そういう人。
海千山千(うみせんやません)
世間の経験を積み、ものの裏面まで知りぬいて悪賢いこと。そういう、したたか者。
有耶無耶(うやむや)
その事実があるのかないのか、はっきりしない(させない)状態や態度。もやもやのまま。「事件を―にする」
紆余曲折(うよきょくせつ)
道や川などが曲がりくねること。また、種々込み入っていて複雑なこと。事情が込み入っていて解決に手間どること。
右顧左眄(うこさべん)
右を見たり左を見たり、あたりの情勢をうかがってばかりいて、決断しないこと。「いたずらに―する」
海千河千(うみせんかわせん)
世の中の裏も表も知り尽くした経験豊富な人物のこと。
雲外蒼天(うんがいそうてん)
雨雲の上には青空が広がっている。今ある苦難もやがて去って良いことがあるだろうというたとえ。座右の銘。
雲散霧消(うんさんむしょう)
雲や霧が消えてしまうように、物事が一度に消えてなくなること。「悩みが―した」
運否天賦(うんぷてんぷ)
人の運命は天の定めによるということ。運不運は天命であること。転じて、運を天に任せること。
え
永久不変(えいきゅうふへん)
いつまでも果てしなく続いて変わらないこと。
栄枯盛衰(えいこせいすい)
栄えることと衰えること。栄えたり衰えたりを繰り返す人の世のはかなさをいう。
永世中立(えいせいちゅうりつ)
国際法上、他の諸国間の戦争や紛争に関係しない義務を負い、かつ、その独立と領土の保全とが他の諸国家によって保障されている状態。スイス、オーストリアなどはその例。
英明闊達(えいめいかったつ)
才知にすぐれ道理に明るく、小事にこだわらないおおらかな性質。
栄耀栄華(えいようえいが)
富や権勢があってぜいたくを尽くすこと。また、人や家などが華やかに栄えること。また、驕り高ぶること。
依怙贔屓(えこひいき)
特に一方に心を傾け公平でないこと。また、好きなほうにだけ心を寄せ、肩入れすること。
越権行為(えっけんこうい)
与えられた職務上の権限を越えて事をおこなうこと。
延命息災(えんめいそくさい)
無事に長生きをすること。何事もなく長生きすることを願い祈る語。
お
岡目八目(おかめはちもく)
事の当事者よりも、第三者のほうが情勢や利害得失などを正しく判断できること。
温故知新(おんこちしん)
前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること。古いものをたずね求めて新しい事柄を知る意から。
応急措置(おうきゅうそち)
さし迫った事態に際し、被害を最小限に食いとめるためにうつ、とりあえずの処置。
横行闊歩(おうこうかっぽ)
気ままに威張って歩くこと。また、思うままに振る舞うこと。多く悪人についていう。
大盤振舞(おおばんぶるまい)
盛大にごちそうしたり、気前よく物を与えたりすること。
温厚篤実(おんこうとくじつ)
温かで情が厚く、誠実なさま。人の性質をいう語。
音信不通(おんしんふつう)
便りや訪問が途絶え、連絡がつかないこと。
か
外柔内剛(がいじゅう-ないごう)
外見は穏やかでやさしそうだが、心の中は何事にも左右されない強い意志をもっていること。外見は弱々しく見えるが、案外気の強いことにもいう。▽「柔」は穏やかなこと。おとなしいこと。「剛」は意志などが強いこと。「内剛外柔ないごうがいじゅう」ともいう。
下意上達(かいじょうたつ)
下の者の気持ちなどが、上の者によく通じること。また、下々の者のことが朝廷や為政者などの耳に届くこと。
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
将来の成功を期して苦労に耐えること。
夏虫疑氷(かちゅうぎひょう)
見聞が狭いことのたとえ。見聞の狭い人は広い世界を理解しえないたとえ。見識の狭い人が自分の知らないことを信じようとしないこと。
花鳥風月(かちょうふうげつ)
自然の美しい景色。また、自然の風物を題材とした詩歌や絵画などをたしなむ風流にもいう。
我田引水(がでんいんすい)
他人のことを考えず、自分に都合がいいように言ったり行動したりすること。自分に好都合なように取りはからうこと。自分の田んぼにだけ水を引き入れる意から。
画竜点睛(がりょうてんせい)
物事を完成するために、最後に加える大切な仕上げのたとえ。また、物事の最も肝要なところのたとえ。
侃々諤々(かんかんがくがく)
ひるまず述べて盛んに議論をするさま。議論の盛んなことの形容。また、はばかることなく直言するさま。▽「侃侃」は強くまっすぐなさま。剛直なさま。「諤諤」は、はばかることなくありのままを正しく直言するさま。「侃諤」ともいう。
頑固一徹(がんこいってつ)
非常にかたくなで、一度決めたらあくまでも自分の考えや態度を変えようとしないさま。また、そういう性質。
閑話休題(かんわきゅうだい)
むだ話を打ち切って、話を本題に戻すときに使うことば。それはさておき。
顔面蒼白(がんめんそうはく)
恐怖やけがなどのために、顔色が青ざめて見えるさま。
き
気宇壮大(きうそうだい)
心意気がよく度量の広いこと。構想などが大きく立派であること。また、そのさま。「—な人物」「—な大河小説」
機会均等(きかいきんとう)
1 権利・待遇を平等に与えること。「教育における—」
2 外交政策上、自国内における諸外国の経済的活動に対して、どの国にも平等の待遇を与えること。
奇怪千万(きかいせんばん)
非常に奇怪であるさま。きっかいせんばん。
危機一髪(ききいっぱつ)
ひとつ間違えば、非常な危険に陥ろうとする瀬戸際。髪の毛一本ほどのわずかな違いで、危険や困難に陥るかどうかの、きわめて危ない瀬戸際をいう。
奇奇怪怪(ききかいかい)
きわめて奇怪なこと。また、そのさま。
鬼哭啾啾(きこく-しゅうしゅう)
悲惨な死に方をした者の浮かばれない亡霊の泣き声が、恨めしげに響くさま。転じてものすごい気配が漂い迫りくるさま。▽「鬼哭」は浮かばれない霊魂が声を上げて泣き悲しむこと。「啾啾」はしくしくと泣く声の形容。
起承転結(きしょうてんけつ)
漢詩の四句からなる絶句における構成法の一つ。八句からなる律詩においても二句ずつまとめて絶句に準じる。第一句(起句)でうたい起こし、第二句(承句)でこれを受けて発展させ、第三句(転句)で場面や視点を転じ、第四句(結句)でこれらを受けつつ全体をしめくくる。また、文章や話などで全体を秩序正しくまとめる構成の意として用いられる。さらに広く物事の順序、展開のしかた、構想にも用いられる。
疑心暗鬼(ぎしんあんき)
疑いの心があると、なんでもないことでも怖いと思ったり、疑わしく感じることのたとえ。疑いの深さからあらぬ妄想にとらわれるたとえ。
気息奄奄(きそくえんえん)
息も絶え絶えで、今にも死にそうなさま。息をする力も弱く、今にも止まりそうな様子。転じて、広く事物などが今にも滅びそうな様子をいう。
喜怒哀楽(きどあいらく)
人間のもつさまざまな感情。喜び・怒り・悲しみ・楽しみの四つの情のこと。
牛刀割鶏(ぎゅうとうかっけい)
取るに足りない小さなことを処理するのに、大げさな方法を用いるたとえ。小さな物事を裁くのに、大人物や大げさな方法・手段などは必要ないということ。また、それらを戒めた語。鶏をさばくのに牛を切る大きな包丁を用いる意から。
恐悦至極(きょうえつしごく)
恐れつつしみながらも大喜びすること。
狂喜乱舞(きょうき-らんぶ)
思わず小躍りするほど大いに喜ぶこと。
驚天動地(きょうてんどうち)
世間を非常に驚かせること。世間をあっと驚かせる事件・出来事の形容。
協和万邦(きょうわばんぽう)
多くの国ぐにを協調させて、国内外がなごやかになること。
虚心坦懐(きょしんたんかい)
心になんのわだかまりもなく、気持ちがさっぱりしていること。心にわだかまりがなく、平静に事に望むこと。また、そうしたさま。
挙動不審(きょどうふしん)
隠し事などがあるため、立ち居ふるまいに落ち着きがなく、あやしいところがあること。また、そのさま。
毀誉褒貶(きよほうへん)
ほめたりけなしたりする世間の評判のこと。また世間の評判が様々であることのたとえ。
欣喜雀躍(きんき-じゃくやく)
小躍りするほど大喜びをすること。
く
空谷跫音(くうこくのきょうおん)
孤独な暮らしをしているとき、思いがけず知人が訪れたり、珍しい便りをもらうなどの喜びのたとえ。
空前絶後(くうぜんぜつご)
非常に珍しいこと、まれなこと。今までに例がなく、これからもあり得ないという意から。
偶像崇拝(ぐうぞうすうはい)
偶像を宗教的な対象として、あがめ尊ぶこと。
空即是色(くうそくぜしき)
固定的な実体がなく空くうであることで、はじめて現象界の万物が成立するということ。万物の真の姿は実体がなく空だが、その空は一方的にすべてを否定する虚無ではなく、それがそのままこの世に存在する物の姿でもある意。▽仏教語。「空」は固定的な実体のないこと。「色」はいろ、かたちあるもの。この世のすべての物質的存在のこと。
空中楼閣(くうちゅう(の)-ろうかく)
蜃気楼しんきろうのこと。転じて、根拠のないことがら。また、実際からかけ離れた空想的な物事。もとは、空中に現れた高殿の意。また、空中に築いた高殿の意。▽「楼閣」は高殿・高い建物。
空中分解(くうちゅうぶんかい)
意味 航空機が飛んでいる途中に、空中でばらばらに壊れること。
または、計画や組織などが、途中でつぶれたり、くずれたりしてだめになることのたとえ。
空理空論(くうりくうろん)
実情からかけ離れていて、実際には役に立たない理論や考え。
苦心惨憺(くしんさんたん)
心をくだいて非常な苦労を重ね、工夫をこらすこと。▽「苦心」はあれこれ心をくだいて考えること。「惨憺」は心をくだき悩ますこと。「憺」は「澹」「淡」とも書く。
苦節十年(くせつじゅうねん)
長い間、苦労を耐え忍びながら、初心を守り通すこと。
九分九厘(くぶくりん)
ほとんど完全に近いこと。ほとんど間違いなく確実なこと。推測・予想などがほぼ確実であること。十分のうち一厘を残すだけの意から。
紅蓮地獄(ぐれんじごく)
仏語。八寒地獄の第七(鉢特摩 (はどま) )。ここに落ちた者は、寒さのために皮膚が破れて血が流れ、紅色の蓮の花のようになるという。
君子豹変(くんしひょうへん)
君子が過ちを改めて善に移るのは、ひょうの皮のまだら模様のように非常にはっきりしているということ。転じて、現在では主張や態度が急にがらりと変わることをいう。また、その無節操ぶりを非難する語。
群集心理(ぐんしゅうしんり)
群集に加わったために起こる特殊な心理状態。多くは、個人の自制心が弱まり、衝動的に他人の言動に同調しようとする心理がはたらく。
群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)
多くの英雄や実力者が各地に勢力を張って、互いに対立していること。また、その状態。「割拠」はそれぞれの根拠地を占有して勢力を張る意。
け
軽挙妄動(けいきょもうどう)軽はずみに何も考えずに行動すること。是非の分別もなく、軽はずみに動くこと。▽「軽挙」は深く考えずに行動すること。「妄動」は分別なくみだりに行動すること。
経世済民(けいせいさいみん)
世の中を治め、民衆を苦しみから救済すること。また、そのような政治。
鶏群一鶴(けいぐんのいっかく)
多くの凡人の中に、一人だけきわだってすぐれた人がいることのたとえ。
敬天愛人 (けいてんあいじん)
天を敬い、人を愛すること。
現実逃避(げじつとうひ) 実際問題としてやらなくてはならないことを、意図的に避けようとすること。また、その行為や心理状態。
言易行難(げんいこうなん)
口で言うのは簡単だが、それを実行するのは難しい。
喧喧諤諤(けんけんがくがく)
《「けんけんごうごう(喧喧囂囂)」と「かんかんがくがく(侃侃諤諤)」とが混同されてできた語》大勢の人がくちぐちに意見を言って騒がしいさま。「—たる株主総会の会場」
喧喧囂囂(けんけんごうごう)
大勢の人がやかましく騒ぎたてるさま。「議論が紛糾して—たる場内」
乾坤一擲(けんこんいってき)
運を天にまかせて、のるかそるかの大勝負をすること。天下をかけて一度さいころを投げる意から。▽「乾」は天、「坤」は地の意。「一擲」はひとたび投げること。「一擲乾坤いってきけんこん」ともいう。
捲土重来(けんどちょうらい)
一度敗れたり失敗したりした者が、再び勢いを盛り返して巻き返すことのたとえ。巻き起こった土煙が再びやって来る意から。
権謀術数(けんぼうじゅっすう)
他人を騙しておとしめる策略のこと。
「権謀」は状況にあわせた策略。
豪華絢爛(ごうかけんらん)
きらびやかに輝き、華やかで美しいさま。▽「豪華」はぜいたくで華やかなさま。「絢爛」はきらびやかで美しいさま。「絢爛豪華けんらんごうか」ともいう。
こ
合縁奇縁(ごうえんきえん)
不思議なめぐり合わせの縁。人と人とが互いに気心が合うかどうかは、みな因縁いんねんという不思議な力によるものであるということ。人と人の結びつきについていうが、特に男女の間柄についていう。
効果覿面(こうかてきめん)
結果や効き目がすぐに現れるさま。
厚顔無恥(こうがんむち)
厚かましくて恥知らず。他人の迷惑など考えずに自分勝手に行動する。
荒唐無稽(こうとうむけい)
言説などがでたらめでよりどころがないさま。
呉越同舟(ごえつどうしゅう)
仲の悪い者同士や敵味方が、同じ場所や境遇にいること。本来は、仲の悪い者同士でも同じ災難や利害が一致すれば、協力したり助け合ったりするたとえ。▽「呉」「越」はともに中国春秋時代の国名。父祖以来の因縁の宿敵同士で、その攻防戦は三十八年に及んだという。
極悪非道(ごくあくひどう)
この上なく悪く道理にはずれていること。
孤軍奮闘(こぐんふんとう)
支援する者がない中、一人で懸命に戦うこと。また、一人で難事業に向かって鋭意努力すること。孤立した少数の軍勢が、敵と懸命に戦う意から。
虎視眈眈(こしたんたん)
強い者が機会をねらって形勢をうかがっているさま。
牛頭馬頭(ごずめず)
地獄にいるという獄卒ごくそつ(地獄で罪人を責めさいなむ鬼)のこと。また、地獄の獄卒のように情け容赦のない人のこと。
孤立無援(こりつむえん)
頼るものがなく、ひとりぼっちで助けのないさま。
言語道断(ごんごどうだん)
言葉に表せないほどあまりにひどいこと。とんでもないこと。もってのほか。もと仏教の語で、奥深い仏教の真理や究極の境地は言葉では言い表せない意から。▽「言語」は言葉に出して表すこと。「道断」は言うことが断たれること。「道」は口で言うこと。また、「言語の道が断たれる」意ともいう。
さ
殺鶏嚇猴(さつけいかくこう=さっけいかっこう)
ニワトリを絞め殺してサルを脅かす。見せしめにする。見せしめを作って他を制する。
残酷非道(ざんこくひどう)
むごたらしくて、人の道に背いているさま。
山紫水明(さんしすいめい)
自然の風景が清浄で美しいこと。日の光の中で山は紫にかすみ、川は澄みきって美しい意から。
残念至極(ざんねんしごく)
非常に悔しくてたまらない。とても心残り。
し
自画自賛(じがじさん)
自分で自分のことを褒めること。自分で描いた絵に自分で賛を書く意から。
色即是空(しきそくぜくう)
現世に存在するあらゆる事物や現象はすべて実体ではなく、空無であるということ。
試行錯誤(しこうさくご)
新しい物事をするとき、試みと失敗を繰り返しながら次第に見通しを立てて、解決策や適切な方法を見いだしていくこと。
自業自得(じごうじとく)
自分の行いの報いを自分が受けること。一般には悪い報いを受ける場合に用いる。もとは仏教の語で、自分のした善悪の行為で、みずから苦楽の結果を招き受けること。
獅子奮迅(ししふんじん)
獅子が奮い立って、猛進するような激しい勢い。また、そのような猛烈な勢いで活動すること。
七転八起(しちてんはっき)
何度失敗してもくじけず、立ち上がって努力すること。転じて、人生の浮き沈みの激しいことのたとえとして用いることもある。七度転んでも八度起き上がる意から。
七転八倒(しちてんばっとう)
激しい苦痛などで、ひどく苦しんで転げまわること。転んでは起き、起きては転ぶこと。「しってんばっとう」「しちてんはっとう」とも読む。
叱咤激励(しったげきれい)
大声で励まして、奮い立たせること。
自明之理(じめいのり)
根拠をあげて証明するまでもない、あたりまえの真理。説明の必要がなく、それ自体で、だれの目にも、明らかなこと。あれこれ説明する必要のない明白な道理。それ自身で明らかな論理。
四面楚歌(しめんそか)
周囲がすべて敵や反対者で、全く孤立して助けや味方がいない。
弱肉強食(じゃくにくきょうしょく)
弱い者が強い者のえじきになること。強い者が弱い者を思うままに滅ぼして、繁栄すること。
上意下達(じょういげたつ)
上位の者の意志や命令を、下位の者に徹底させること。
盛者必衰(じょうしゃひっすい)
この世は無常であり、勢いの盛んな者もついには衰え滅びるということ。この世が無常であることをいう。
生者必滅(しょうじゃひつめつ)
この世に生を受けた者は、必ず滅び死ぬものであるということ。人生の無常をいう。
周章狼狽(しゅうしょうろうばい)
大いにあわてること。非常にあわてうろたえること。
順風満帆(じゅんぷうまんぱん)
物事がすべて順調に進行することのたとえ。追い風を帆いっぱいに受けて、船が軽快に進む意から。
生老病死(しょうろうびょうし)
生まれること、老いること、病むこと、死ぬことの四つの苦。人生における免れない四つの苦悩のことひとは現実には生老病死の四苦、さらにそれに愛別離苦・求不得苦ぐふとくく等の四苦を加えた八苦、四苦八苦の中にいる。それはまさに人生そのものと言ってよい。
人口膾炙(じんこうかいしゃ)
誰の口にものぼり、広く世間に知られて、持囃す(もてはやす=持栄やす)されること。一般には「人口に膾炙する」と慣用する。
初志貫徹(しょしかんてつ)
初めに心に決めた志を最後まで貫き通すこと。▽「初志」は思い立ったときの最初の気持ち・志。「貫徹」はやり通す、貫き通すこと。
出藍之誉(しゅつらんのほまれ)
弟子が師よりもすぐれた才能をあらわすたとえ。
心機一転(しんきいってん)
ある動機をきっかけとして、すっかり気持ちがよい方向に変わること。また、あることをきっかけに、すっかり気持ちや心をよいほうに入れかえること。
諸行無常(しょぎょうむじょう)
世のすべてのものは、移り変わり、また生まれては消滅する運命を繰り返し、永遠に変わらないものはないということ。人生は、はかなく虚むなしいものであるということ。
人事不省(じんじふせい)
まったく知覚や意識を失うこと。重病や重傷などで意識不明になり、昏睡こんすい状態になること。
神出鬼没(しんしゅつきぼつ)
自由自在に素早く現れたり、隠れたりすること。きわめて巧妙に出没し、所在が分からないこと。出没の変幻自在なさま。
信賞必罰(しんしょうひつばつ)
賞罰を厳格に行うこと。賞すべき功績のある者には必ず賞を与え、罪を犯し、罰すべき者は必ず罰するという意味。
人畜無害(じんちくむがい)
人や家畜に何の害も悪影響も与える恐れがないこと。また、人に何の影響も及ぼさない、おとなしい性格の人のことをやや侮蔑的にいう。特に、女性にとって危険でない男性のこと。
順風満帆(じゅんぷうまんぱん)
物事がすべて順調に進行することのたとえ。追い風を帆いっぱいに受けて、船が軽快に進む意から。▽「順風」は人や船が進む方向に吹く風。追い風のこと。「満帆」は帆をいっぱいに張ること。
真実一路(しんじついちろ)
偽りのない真心をもって一筋に進むこと。
森羅万象(しんらばんしょう)
宇宙に存在するすべての事物や現象。天地の間にある一切の事象。
す
随感随筆(ずいかんずいひつ)
感じたまま、思ったままを筆にまかせて書きつけること。また、その書いたもの。
水村山郭(すいそんさんかく)
豊かな自然に囲まれたのどかな村里。「水村」は水辺の村、「山郭」は山際の村。
せ
誠心誠意(せいしんせいい)
このうえないまごころ。まごころのこもるさま。打算的な考えをもたず、まごころこめて相手に接する心をいう。▽「意」は考え・気持ち。
生老病死(しょうろう-びょうし)
生まれること、老いること、病むこと、死ぬことの四つの苦。人生における免れない四つの苦悩のこと。
切磋琢磨(せっさたくま)
学問や人徳をよりいっそう磨き上げること。また、友人同士が互いに励まし合い競争し合って、共に向上すること。
切歯扼腕(せっしやくわん)
はなはだしく怒り、非常にくやしく思うことの形容。▽「切歯」は歯ぎしり、歯をくいしばること。「扼腕」は自分の腕を握りしめること。
善因善果(ぜんいんぜんか)
よい行いをしていれば、いずれよい結果に報いられるということ。
千客万来(せんきゃくばんらい)
多くの客が入れ替わり立ち替わり、ひっきりなしに絶え間なく来ること。
千載一遇(せんざいいちぐう)
滅多に訪れそうもないよい機会。二度と来ないかもしれないほど恵まれた状態。
千紫万紅(せんしばんこう)
さまざまな花の色の形容。また、色とりどりに咲いている花のこと。
千思万考(せんしばんこう)
何度も考えること。また、あれこれ考えて思いをめぐらすこと。
戦々恐々(せんせんきょうきょう)【戦戦恐恐/戦戦兢兢】
おそれて、びくびくするさま。おそれつつしむさま。
千変万化(せんぺんばんか)
局面や状況などがさまざまに変化してきわまることがないこと。
そ
粗衣粗食(そいそしょく)
質素な暮らし、貧しい生活の形容。
創意工夫(そういくふう)
今までだれも思いつかなかったことを考え出し、それを行うためのよい方策をあれこれ考えること。▽
相関関係(そうかんかんけい)
ある二つ以上の物事が、独立することなく、一方が変化すれば他方もそれにつれて変化したり、一方の影
相互扶助(そうごふじょ)
お互いに助け合い支え合うこと。互いに助け合う協同精神のこと。
相互補完(そうごほかん)
お互いに足りないところや弱いところを補って、助け合うこと。
相思相愛(そうしそうあい)
互いに慕い合い、愛し合っていること。▽「相思」は相手を慕い合うこと。
草莽之臣(そうもうのしん)
官職に就かず、民間にいる賢人のこと。民間の有能な人材のこと。在野の人。
草木皆兵(そうもくかいへい)
相手の勢いなどに恐れおののくあまり、何でもないものに対しても、自分の敵であるかのように錯覚して
楚越同舟(そえつどうしゅう)
仲の悪い者どうしが同じ場所・境遇にあること。呉越同舟。
惻隠之心(そくいんのこころ)
他人に対する憐れみの心。相手の身になって同情し、情けをかけること。
息災延命(そくさいえんめい)
災難を無くし、寿命をのばすこと。
即身成仏(そくしんじょうぶつ)
この世の肉体のままで仏になること。▽「即身」は生身のままの意。真言密教の教義。
速戦即決(そくせんそっけつ)
戦いの際に、即座に敵の主力を撃破すること。戦闘を長期化させず、短い時間のうちに勝利をおさめようと
即断即決(そくだんそっけつ)
その場で直ちに決めること。間髪をおかずに決断を下すこと。
側面攻撃(そくめんこうげき)
真正面からではなく、側面から相手を攻撃すること。まともに正面から問題や困難に立ち向かわず、別な
祖先崇拝(そせんすうはい)
民族・部族・家族など祖先の霊をあがめ、祭祀の対象とする信仰形態。
率先垂範(そっせんすいはん)
人の先頭に立って物事を行い、模範を示すこと。
尊皇攘夷(そんのうじょうい)
天皇や宮廷の権威を尊重し、外国の勢力を見下し、排撃すること。また、そうした思想のこと。
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